注目メーカーを徹底解剖

ユーザーとの接点づくりをサポート
リフォーム店支援システム「水まわり工房」(クリナップ)

OB顧客をターゲットとしたリフォーム営業は確実性の高い手法だ。ただ、日々の業務に忙殺され、十分に顧客管理できていないリフォーム店もあるだろう。そこでご紹介するのが、クリナップのリフォーム店営業サポートシステム「水まわり工房」。意欲あるリフォーム店にどのようなメリットがあるか、事務局を務める同社の山崎課長にうかがった。
 
リフォーム店が自社でイベントを開催し、集客するには多くのエネルギーが要る。場所の確保、イベントの目玉企画、ちらしやDM発送…いざ手掛けるとなるとてんてこ舞いだ。
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そこで活用したいのが住設メーカーの支援施策。中でもクリナップの「水まわり工房」は、これからOB顧客を掘り起こしていこうとする、やる気あるリフォーム店にうってつけのシステムだ。

「水まわり工房」はクリナップが地域リフォーム店に対し、情報や各種のノウハウ提供など、さまざまな運営や経営上の活動をサポートする。中でも、地域に散在するお客様との接点を広げるための支援活動に重点を置いている。HP作成やリフォーム保険・瑕疵保険の紹介など会員のメリットは多々あるのだが、ここではOB顧客との連携支援を中心に、大きく3つのサポートメニューを紹介しよう。

支援(1) 年4回のDMサービス

しばらく連絡を取っていなかったOB顧客との接点づくりには“手土産”がほしいところ。そこで水まわり工房は、リフォーム店に代わって年4回、OB顧客向けのダイレクトメールを制作し、郵送してくれる。
 
このDMのスゴイのは、差出人がクリナップではなく、会員となるリフォーム店の店名・住所で印刷され、送られること。しかも発送業務は事務局側で行ってくれる。リフォーム店がするのは、送付したい顧客のリストを提出することだけだ。
 
DMの内容は、住まいのメンテナンスやお客様の健康情報など。ただ売らんかなの営業ちらしでなく、住まいや生活を媒介にお客様とのコミュニケーションづくりを復活させるための気楽な内容となっている。もちろん、ここで自社の営業ちらしを同梱することも可能。つまり、積極営業にも使えるツールというわけだ。
 
「50名までは無料で送付し、それ以上を希望される方は送料だけご負担いただくだけという大出血サービスです。顧客リストは手書きでも構いませんから、ある意味顧客台帳の入力サービスともいえますね」(山崎課長)
 
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クリナップ 水まわり工房推進課の山崎晴敏課長。東京支社で埼玉・栃木を管轄する上玉利彰営業部長も応援に駆けつけてくれた!
 
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年4回お客様に送付されるコミュニケーションツール「暮らすアップ情報」。会員のリフォーム店は顧客リストを水まわり工房に渡すだけで、リフォーム店名で発送してくれる。内容は暮らしの気軽な情報を多く集めており、手作り感を重要視している。

支援(2) 年2回のフェア開催

クリナップは各地のショールームを会場として、年2回リフォームフェアを実施している。このフェアはメーカー主導でなく、地域工務店・リフォーム店・工事店が主催する形式で、クリナップは表向き、場所を提供するというスタンスをとっている。といっても、実際は集客方法からツールの使い方、イベント後のフォローまで、水まわり工房がノウハウを用意しているから初めてでも大丈夫。来場記念品まで用意してくれるので(一定数以上は有償)、自社単独で開催するよりうんとハードルが低くなる。

対象となる来場者は、その時点でリフォームを検討していなくても構わない。久しく連絡を取っていないOBのお客様や、地元にちらしを配布して全く新規のお客様に来ていたただこう。地域の人びとが定期的に足を運ぶイベントにできれば、やがてメンテナンスや機器交換、リフォームを依頼されるようになっていくことだろう。

「リフォームに関心のある方は、こうした気軽なフェアを機に実際にリフォームに向かう傾向があります。リフォームしようか迷っている方に情報提供することで、新たなお客様になっていただける可能性が高いのです」

支援(3) ブランド力アップをサポート

自社に「水まわり工房会員店」の会員証やのぼりを掲示したり、クリナップのショールームでイベントを開催することは、お客様からの信用度アップに大きく貢献する。つまり自社のブランドが大きくアップする手段となるのだ。

水まわり工房の会員になると、最寄りのクリナップショールームに「水まわり工房会員店」として、会員店の社名を掲載してくれるため、ショールームに訪れた一般客から依頼する可能性もあるのだ。また自社の信用度アップにも大きく寄与しよう。

「案内プレートには、会員様のプロフィールカードも置け、お客様が自由にお持ち帰りできるようにしています。新規顧客の獲得の場にもなれるのでは」

水まわり工房では、イベント告知や店舗・商品告知用のツールとして、各種ちらしや招待状の格安印刷等のメニューも用意しているが、この中でも「クリナップ」「水まわり工房」の名称やロゴが使用できる。

他にも、会員だけの特別金利による「リフォームローン」の用意や、リフォーム保険、リフォーム瑕疵保険等の案内など、ビジネス面でのサポートも行っている。これらは審査が必要だが、こうした制度を用意していることも、自社の信用力を高める大きな武器になるはずだ。

やる気リフォーム店を応援

さて、ここまで水まわり工房の会員メニューの一部を紹介したが、これだけの手厚いサポートとなると、会費が気になるところだろう。いや、安心してほしい。年間の登録料はわずか3万円なのだから。

ただし、水まわり工房には入会条件がある。といっても厳しくないので、やる気のあるリフォーム店には問題ないものだろう。

1つは、年1回クリナップが開催する研修に参加すること。「こだわり商品」「リフォーム」「ショールーム活用」の3つのセミナーを受講することで、クリナップの持つノウハウを吸収でき、自社の営業活動にも直接役に立つ。もう1つは、先に紹介したショールームフェアを活用し、自社主催のイベントを開催すること。

他にも細かな入会ルールはあるが、要はやる気あるリフォーム店にはクリナップが惜しみなくバックアップするから、リフォーム店側もこうしたシステムを活用し、積極的な営業活動を行ってほしいということだ。

さまざまな住設メーカーがこうしたリフォーム店支援制度を実施しているが、メーカーごとに自社製品の囲い込みが強かったり、年会費が高かったり、いろいろとシバリがあって使いづらいところがある。しかし水まわり工房はそうした制約が非常に少なく、意欲のあるリフォーム店にとって非常に使いやすいものになっている。

顧客を「探す」でなく「つくる」意識を

2014年4月からの消費税増税を控え、現在住宅業界はちょっとした駆け込み需要に湧いている。しかしそれも来年3月までのことで、その後に長い反動が間違いなくやってくる。リフォーム業も、新規参入や大手ハウスメーカーのリフォーム業進出など、厳しさを増している。今後は戦略的な営業をしていかないと、苦しくなるのは目に見えている。

安定したビジネスとして、元請け化は非常に重要だ。そのためにもOB顧客の掘り起こしが重要なのはいうまでもない。

ソーゴーも、水まわり工房の「賛助会員」としてその輪に加わり、クリナップの各営業所と一体となって正会員のリフォーム店をサポートする。リフォーム店、クリナップ、そしてソーゴーが三位一体となって、リフォームマーケットを広げていこうというわけだ。

これからは待ちの営業でなく、攻めの姿勢が重要になってくる。顧客を自社でつくる意識を持ち、アグレッシブなリフォームビジネスを展開していただきたい。