HOME > ソーゴーのビジネス支援力 > リフォームビジネストレンド > 外装リフォームの価値を見つめ直す

外装リフォームの価値を見つめ直す

外装リフォームの価値を見つめ直す


・家は見た目が大事?!外装で価値が大きく変わる

日本はこれまでの新築至上主義からストック重視の住宅政策に転換を図るとし、国土交通省も「2020年までに中古住宅流通市場・リフォーム市場の規模を20兆円まで倍増させる」という目標を掲げている。昨年5月には、空家対策特別措置法が施行。買い取り再販事業も盛り上がりを見せ、中古住宅のリフォーム市場はますます活発化してきていると言えるだろう。こうして中古住宅の流通が盛んになるにつれ、改めて見直されているのが、住宅の資産評価そのものを上げるということだ。

 ある不動産業者の話によると、中古物件の下見の際に重視されるものの一つが「外観の存在感」、「エントランスの雰囲気」だとか。室内がどれだけキレイにリフォームされていても外壁が汚れていたり、エントランスの印象が悪かったりすると、一気に契約へのハードルが高くなるという。つまり、中古住宅の流通市場では、外観が美しい物件の方が高い評価を得やすいとも言える。

日々雨や風・紫外線・排気ガスなどに汚され、傷つけられている家。どんな建物でも10年も経過すれば、次第に外壁の割れ・剥がれ・変色・カビなどが目立ち、みすぼらしい印象になってしまう。しかし、ご存知の通り適切な外装改修を行えば、家の耐久性は増し、劣化を抑えることもできる。今の日本では木造住宅の場合、20年程度で資産価値が土地価格だけになってしまうとも言われているが、外壁や屋根リフォームの有無で家としての価値は全く変わってくるというわけだ。 

・外装リフォームに特化したお得なパックやサービスが登場!

 こうした市場の動きを受けて、これまで以上に外装リフォームに注目している企業が増えてきている。住友不動産では昨年、屋根と外壁塗装工事のお得なリフォームパックの販売を開始。工事費込みの低価格でハイグレードの設備が利用できるとあって、人気を集めている。ポラスグループも外壁・屋根・サッシ・玄関の全てを一つのパックにした商品「koromogae」を発売。デザインも豊富で、スタンダードでの屋根・外壁のデザインの組み合わせは90通り、ミドルで12通り、プレミアムでは24通りから選ぶことが可能だ。愛知県名古屋市のニチハは外壁や屋根に特化したサイト「わが家の壁サイト」に、「外装リフォーム編」を追加した。サイト上では外装リフォームの種類やメリット・デメリットを明示。ユーザーに向けて分かりやすい形で、外装リフォームの提案をしている。 

その家に長く住み続けるのであれば、水まわり設備の一新やクロスやフローリングを変える機会はいずれやってくる。しかし、市場での価値を高めに維持しておきたいのなら、リフォーム工事で費用をかけるべきポイントが違ってくるはずだ。売却や賃貸運用を見越し、ユーザーに外装リフォームの必要性を説いておくこともリフォーム店の大事な役目。ユーザー自身が外装メンテナンスの重要さを再認識できるような取り組みを、各リフォーム店が考えてみてはいかがだろうか。 

 

photo